【ソドムの町の神との交渉】子供に伝えたいタルムードの小話

タルムード小話集
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今回はタルムードの小話の第七段です。

タルムードとは?については前回の記事(難破船の3人の乗客)でご紹介してます!

ユダヤ人は交渉、討論が大好きです。深い議論を交わせる相手を信頼するようです。

タルムードの小話に出てくる物語も交渉や議論をする場面がたくさん描かれています。

登場人物はたとえ相手が神様であっても、自分が納得できないことは交渉することで条件を変更していきます。

とても面白いのでぜひ最後までご覧いただけると嬉しいです!

  • ソドムの町の神との交渉というお話
  • 小さく始め、大きく育てる
  • 相手が誰であれ交渉は続ける

ソドムの町の神との交渉

ある日、神様とアブラハムがソドムの町について話していました。

神様
神様

ソドムの町は悪人だらけだから焼いてしまおう

アブラハム
アブラハム

ちょっとお待ち下さい。もしソドムの町に50人の善人がいたら一緒に焼いてしまうおつもりですか?

神様
神様

ふむ、50人もいるようであれば、焼くのをやめよう

アブラハム
アブラハム

そうですか、それでは無礼を承知でもう一度聞かせてください

アブラハム
アブラハム

もし善人が50人より5人だけ少ないとしたらどうですか?あまり変わらないと思いますが

神様
神様

うむ、45人か。たしかにそれほど変わらないな。よし45人善人がいるようであればソドムの町は救うことにしよう

アブラハム
アブラハム

失礼ながらもう一つ聞いてもよいでしょうか・・

アブラハム
アブラハム

もし、45人より5人少ない善人がいたとしても町をお焼きになりますか?それが正義というものでしょうか?

神様
神様

そうだな、40人も善人がいるようであれば、ソドムの町を救ってもよいだろう

アブラハム
アブラハム

主よ、くどいようですが、お怒りにならずお聞きください

アブラハム
アブラハム

もし、40人より10人欠けて、30人の善人がいても町をすべて焼くおつもりですか?

神様
神様

いいや、30人いれば町は助けよう

こうして、アブラハムは交渉を続け、10人の善人がいればソドムの町を助けることを神様と約束しました。

解説

この物語の主人公は言葉を選びながらではありますが、どんどん交渉を進めていきます。

AがよければA’でもいいでしょ?という理論でできる限りの人数交渉をしていきます。

この考え方は日本人とは少し逆ですよね。

日本人は交渉事では、ある程度大きく出てから折衷案を探していくというスタイルが多いと思います。

ユダヤ人からしてみると、その考えは論理的ではないと感じるらしいです。
そして、最大の違いは交渉のゴールを始めから持っていないというところにあります。

小さく始め、大きく成長させる。

いろいろな実生活でも活用できる価値観だと思います。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます!

今回のお話はどんな場面でも交渉を続けよ、小さく始め大きく育てよというお話でした。

アブラハムは神様に敬意を払ってはいますが、どんどん自分の論理を進めていきます。
神様がふむふむと聞いている、その光景が少し滑稽でもあり面白いですよね。

小さく始め大きく育てよはまさに投資の複利効果を表しています。
「少ない金額で少しづつ利回りを取っていく」
さらに分散投資で適正なリスクを取っていくことで、大怪我を避けるというのもこれまでのタルムード小話では学べることと思います。

それでは、良い子育てを!

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参考書籍紹介

今回紹介したタルムードの小話はこちらの書籍でも紹介されています。
小話の紹介だけでなく、ユダヤの家庭教育についても詳しく調べられており、
子育てのヒントになる情報がいっぱい詰まっているオススメの書籍です。

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